2018年9月1日土曜日

「自来也」




江戸時代の読み本に登場した盗賊で忍者。蝦蟇の
妖術を使う。宋代の中国に実在した盗賊で、盗み
に入った家の壁に「我、来たるなり」と書き残し
た我来也と言う者が居た。それを元にした名前と
言われている。今回の切り絵は似顔絵ではない。
段々切り絵のストックが無くなってきて、そうか
と言って新作を描く余裕もないので、有るものか
らこれにしました。僕も67歳になりまして、以前
の様に精力的に次々新作を作れなくなった。子供
がまだ学生なので、目いっぱい働かなくては生活
が出来ないので、いつだってクタクタだ。自来也
みたいに妖術で思い通りに行けばいいのだが。絵
を描くのが一つの欲求不満の解消になるわけだが、
それだって仕事になってしまえば却ってストレス
の素になる。思い通りにならない。この世は忍土
だ。心の上に刃を置くような厳しい世界だ。諸行
無常、諸法無我。思い通りにならないように出来
ている。それさえ飲み込んでおけば何とか生きて
ゆけるかも知れない。後の人生、やれるだけの事
をやってみようと思っています。 オウスケ。