2014年5月22日木曜日

三浦しをん

 
 

たまたまテレビで映画「舟を編む」を観た。
凄くいい映画だった。
その年の映画賞を総なめにした。
成程、今後何かを観るか、読むか迷った時には、賞と言う評価を判断材料にしよう。
ストーリーは実に地味である。
出版社のお荷物のように扱われている、
大国語辞書を編集する部署での、編集者たちの地道な苦労を綴った話だ。
派手なアクションは一切ない。
何故こんなに面白いのか?
偏に松田龍平演じるところの主人公の変人ぶりにある。
営業部にいた時は、殆ど役立たずの人間だったのに、
言葉に対する人並み外れた拘りが、
辞書編集部に配属になってから、めきめき頭角を現してくる。
水を得た魚と言うが、判るのだ。
僕も似顔絵に出会って生きられるようになった。
彼を観ていると鼻の奥が熱くなってくる。  オウスケ。