2008年9月12日金曜日

2003年3月号「ジャンヌ・ダルク」


 15世紀初頭、フランス北東部のドンレミ村に、
普通の農家の娘として、ジャンヌは生まれた。
13歳の頃「オルレアンに行ってフランスを救いなさい」と言う神の啓示を受けた。
苦悩の末に立ち上がり、戦いに加わったジャンヌはイギリス軍を追い払った。
にもかかわらず味方の裏切りに合い、敵の兵に捕らえられた。
屈辱の宗教裁判によって、異端者の汚名を着せられたジャンヌは、
火炙りの刑に処せられて、わずか19歳でその生涯を閉じた。
ジャンヌの人生を思うとき、私は逡巡の多い自らの人生を恥ずかしく思います。
当時、農村に生まれた普通の家の少女が、
一国の軍隊を率いて戦うなど、いかに稀有なことだったか。
権威も、腕力も、学問もない少女がです。
一つの目的に向かって、まっすぐにひた向きに生きたとき、
人は信じられないような力を発揮する。
私も残りの人生を、悔いなく生きなければと思います。

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