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2008年5月25日日曜日

2001年2月号「招き猫」


 一昨年から猫を飼っている。俗に犬派猫派と分ければ、
自分は犬派だと思っていたのだが、今ではすっかり猫好きになってしまった。
テレビでも犬猫番組を見るし、街でペットショップを見かけると、
ふらっと入って、猫のおもちゃ等を買ってしまう。
我が家の猫は茶トラの雄で、名前はひかると言う。
現在一歳三ヶ月。体重五キロだ。この子のお陰で目覚まし時計が要らない。
早朝から飯の催促で起こされる。耳元でしつこく鳴くし、
放っておくと身体に飛び乗ってくるし、うるさいったらない。
金も掛かった。医療費は保険が利かないので、我々より掛かるのだ。
それでも可愛いもので、妻も私も、この子に癒されていること大である。
我が家にとって幸福の招き猫だ。
*例によってこの文は昔書いたものです。時間系をタイトルの年号に遡って読んで下さいますと、有難く存じます。

2008年5月18日日曜日

2002年1月号「七福神」


 一度、七福神巡りをしたいと思っている。わざわざ遠出をするまでもあるまい。
タウン誌片手に、散歩がてら、わが町の七福神巡りをするのだ。
物見遊山気分で、一度に七つもの神仏を回り、
あらゆるご利益を戴いてしまおうと言うわけだ。
商売繁盛の恵比寿。豊作の神家の神の大黒天。守護神の毘沙門天。
学芸の神の弁財天。招徳人望の神の福禄寿。富貴長寿の寿老人。
笑門来福の神の布袋尊。華やかじゃありませんか。
信仰心を持っているかは、横に置いて。日頃の運動不足を補いつつ、
神々の御像を芸術鑑賞と洒落てみよう。
普段なにげなく暮らしている町に、意外な発見があり、
驚きに満ちた一日の体験になるかもしれぬ。さあ、出発だ!

2000年10月号「大黒天」


 出世、開運、財富招来の福神とされる。
大黒様が打ち出の小槌を一振りすれば、望みのものが授けられると言う。
巷間で人気ナンバーワンの神様だ。ところがそのルーツを探ると,
意外にもインド、ヒンドゥー教の破壊神シヴァだと言う。
何故、破壊神が福神になったのか。ちょっと不思議な気持ちになるが、
ここに福神信仰の秘密があるのだ。
禍福はあざなえる縄の如しと言うが,
棚ぼた式の幸運は、ちっとも本人のためにならないのだ。
宝くじが当たった男が、その後急に友達が増えた。
彼は人間不信に陥って、全財産を燃やしてしまった。本当にあった話です。
逆に試練が人を鍛え、大きくすることもある。
我々はこれから幸せになるんだよ。

2008年5月17日土曜日

1999年6月号「毘沙門天」


 七福神を続けて描いている。
以前、千客万来と言う絵を描いた時に、七福神の資料を集めたわけだが、
折角だからお一人お一人(一柱かな?)、描き分けてみたくなったのだ。
調べて見ると毘沙門天は病魔退散、財宝富貴の福神だとある。
それでは我々にとっても、頼もしい神様ではないか。
こうして始めた七福神の切り絵が万一売れるようなことになれば、
正しく七福神のご利益ではないか。
*このブログを始めて3ヵ月半。未だなんら仕事に結びつきそうな反応は無い。
世の中、甘くはありませんね。ははは。

2008年5月16日金曜日

2000年2月号「布袋尊」


 七福神の中で唯一、実在したと言われている布袋様は、中国のお坊さんだったとか。
貧しい人々に施しをしながら、布教の旅をした。
発財菩薩とも言われ、家庭の守り神として親しまれている。
悠々自適、楽天的な生き方が、当時の人々に,至福の象徴として受け入れられたと言う。
私もこれを描いていて、布袋さんはどの資料を見ても、
着物の着付けはだらしないし、お腹も丸出しで、
人間臭くて神様を描いている気がしなかった。
しかし我々にとっては、このような神様がいらっしゃると言うのは、
実に頼もしいではないか。無自覚の完全主義がこうじて、
世間を生き難くしている仲間が、どれだけ居ることか。
我々も布袋さんを見習って、肩の力を抜いて楽に生きましょう。
*この印からは只今現在のことです。
*昨日から板橋切り絵展が開催された。
私の絵も4点飾ってある。観に来てくれた皆さん本当にありがとうございました。

2008年5月15日木曜日

1999年11月号「恵比寿」


 商売繁盛の守り神。七福神の中で唯一、日本固有の神様だとか。
恵比寿さんと言えば、まずビールと思うのは私だけではあるまい。
だからと言う訳ではないが、この絵を描くための資料にかこつけて、
恵比寿缶ビールを買わせてもらった。
美味しいビールを呑んで、切り絵も描けて、すでにご利益を頂いたような気分である。
ま、それは冗談としても、資料集めにはいつも苦労する。
図書館には当然行くが、街を散策中に、七福神関係の看板を見つけたりしたら、
すかさずカメラで撮る。ついでに狸の置物や、招き猫なども撮っておく。
たまたま入った百円ショップで七福神の人形を見つけたりすれば、大喜びで買って帰るのだ。

2008年5月13日火曜日

1999年8月号「寿老人」


 人々の健康と長寿を司る福神。
杖には人の寿命の長さを記した巻物が結ばれてある。と言うが、
もしその巻物を見るチャンスに恵まれたとしたら、どうしますか?
私はまず見たくないですね。
先のことはどうなるか分らないからこそ,頑張ろうと言う気も出て来るもの。
もし明日までなんて書いてあったら、お先真っ暗、自暴自棄になって、
何も手につかないだろう。反対に百まで生きるって書いてあれば、
逆に猶予感覚に呑まれてしまって、やはり何もしないで居るかもしれない。
いたずらに未だ来ぬ明日を思い煩うのは、馬鹿馬鹿しいことだ。
そして昨日までの過去にもこだわらず、今この日を、この一瞬一瞬を一生懸命に生きる。
それしかないでしょう。

2008年5月11日日曜日

2000年8月号「福禄寿」


 福は幸福,禄は財宝、寿は長命を意味する。
中国の福神で、ご利益としては、人をして敬愛の心を持つものにし、
また人望と健康を与えると言う。
一説に福禄寿と寿老人は、異名同体の神とも言われている。
それで少し迷ったが、結局別のキャラクターとして描かせてもらった。
それにしても少し迷ったにしては、この前に布袋さんを描いてから、
随分間が空いてしまった。実は布袋さんを描いて、
あと二つと言う時になって、飽きちゃったのだ。
結構いい加減な創作態度なのだ。お許しあれ。
後は大黒様だけなので、何とか行けそうな気がする。
やはり中途半端なままにして居ると、気になるものですね。
特に我々のような性格の者にはね。
*この文は前後の並び順と辻褄があわない。
昔連載していた通りに収録してないので、こんなことになる。
ま、それも当時の状況を偲ぶに面白いと思い、ほぼそのままの文で載せました。

2008年5月10日土曜日

1999年7月号「弁財天」


 七福神の中で唯一の女性神。財宝利得をもたらす。
芸術・音楽の神様でもある。では私にはうってつけの神様だ。
「今に一流の似顔絵描きになってやる」と言う想いが、
いつでも心の奥底を流れ続けている私だから。
と言いながら、別にこうした七福神などの,御利益に期待しているつもりはない。
神に祈ってもそれは、報いを求めてのことではない。
祈ることで自分から神の心に近付いて行こうとする。
そうすることで、今自分は何をしなければならないかが、自然に分ってくるだろう。
そうして生きた結果が良ければ、それこそ御利益と言うものだ。

2008年4月29日火曜日

2000年3月号「結縁招き猫」


 招き猫が右手を上げればお金を招く。左手を上げれば人を招く、と言われている。
そしてこの二匹寄り添った猫は、縁結びのお守りだとか。
お金は欲しいけど、一人でお金だけ持っていてもつまらない。
友人が集まってくれば嬉しいけど、一緒に食事でもしようと思ったら、
やはり先立つものが必要になる。お金があって友達にも恵まれて、
恋人が出来たら最高だけど、なかなか思い通りにはならないものだ。
思い通りにならないこの世を忍土と言う。
忍の字は心の上に刃を乗せてあることで、厳しい世界をあらわしている訳だ。
厳しいからこそ我々のようなひ弱な人間が苦しむことになる。
せめてこの結縁招き猫に恋人が出来ますようにと祈りましょう。

2008年4月28日月曜日

2000年5月号「五月人形」


 五月五日は端午の節句、男の子の節句である。
七歳以下の男の子の居る家では,鯉のぼりを飾ったり、
武者人形を飾ったりして、子供の成長を祝う慣わしがある。
鯉のぼりは鯉の滝登りの伝説から、子供の立身出世を願う心。
武者人形には武芸に長けた、たくましい武士に育って欲しいと言う、思いが込められている。
いずれにしても昔から、親が子供の将来に願うものが、
立身出世であるというのが、ちょっと寂しい気がする。
日頃から真面目に、一生懸命に生きてさえ居れば,それで良いではないか。
その結果として、社会に成功したと言うなら、それに越したことは無いが。
何でもいいから立身出世ではなく、「私は何がしたいのか」が先だろう。
悔いの無い人生の目的を探そう。

2008年2月17日日曜日

2002年12月号「ふくすけ」


 縁起物の切り絵として、福助を描いた。
呉服屋の店先などでよく見かけるこの福助人形。
御利益は招き猫に似て商売繁盛の神様だ。
江戸時代末期に京都の伏見で売り出されたのが始まりだとか。
ところでこの福助人形には実在のモデルがあるって知ってましたか?
江戸後期、滋賀県木曾街道沿いに在った、
老舗のもぐさ屋に働いていた誠実で実直な番頭さん、
その名も叶福助と言う。
この方の人柄が愛され、お店は大いに繁盛したという。
福神として昇格してから色々と有難い話も出てきて、
この方は吉祥天女の婿で、
摩加羅大黒天の化身であるとされている。
それは兎に角、その人が居るだけで場の空気が和み、
暖かい雰囲気に包まれてしまう。それこそあやかりたいところだ。

2008年2月15日金曜日

2002年3月号「我が家のビリケン」


 ビリケンって知ってますか?
大阪通天閣の展望台に鎮座ましまして、庶民の幸福を手助けしている、
アメリカ産の福神人形なのだ。ビリケンの誕生には面白い逸話がある。
1908年、アメリカのある女流彫刻家の夢枕に立ったビリケンが、
「私の姿を人形にして売り出すと幸福が訪れる」と言ったとか。
彼女が半信半疑ながらも、作ったところ、飛ぶように売れたと言う。
キュウピイさんの原型とも言われている。
その姿の可愛らしさと、不思議さに魅かれ、
縁起物の切り絵として描いてみた。
実は私事だが、昨年の暮れ我が家にこのビリケンそっくりの男の子が生まれた。
名前はふうすけ。どうぞよろしく。
*絵の中のビリケンのスペルが間違っていました。
ビリケン及び関係者各位にお詫び申し上げ、訂正いたします。
正しくは「BILLIKEN」でした。ビリケンさん長い間ごめんなさい。