
戦場のカメラマンを描いた。
彼をはじめて見た頃、この人のゆっくりと喋る様が、
テレビに映らない日が無いほど大ブレークしていた。
彼の物凄くゆっくり喋るのが、
マスコミに受けて引っ張りだこだったのだ。
受狙いでわざとやっているのかと思ったが、
その後の、一貫してゆっくり喋る彼を見るにつれ、
どうやら彼にはそれが普通らしいと、認識が変った。
早口で、べらべらまくし立てる人の話を聴いていると、
苛々するが、彼の喋りは聞いていて楽だ。
和むのだ。それがマスコミに受けたのだろう。
相手より一呼吸ゆっくり喋ると、
聞き手は自然に待つ態勢になり、
内容が入ってゆくようだ。
それにしても、あののんびりした喋りと、
命がけの取材のギャップは大きい、
と感じるのは僕だけだろうか。オ。