2012年7月6日金曜日

ポレポレの会だより投稿「浅田次郎」


 泣かせの浅田の異名をとる。 この人の小説を読んで、よく泣かされたものです。 無償の愛をテーマにした作品が多い。 自らを省みず他人のために尽くし、 報酬を求めないで人知れず去って行くのだ。 まあこうした作品を読んで、 それではつまらないなあ!と思ったものです。 実際にはこんな人は居ないだろうとも思いました。 しかしその一方で感動して泣いているわけですから、 そんな生き様に憧れているのも確かのようです。 ところが浅田次郎の自叙伝的作品を読んで驚きました。 この人の前半生はまともな人間とは思えない。 酷い人生を送っていた様だ。 サラ金の取立てやヤクザまがいの生活を送っている。 本が面白くなるために大げさに書いたとも思えるが、 却って親近感が湧いたのも確かなのだ。  オ。