2010年7月10日土曜日

ポレポレの会だより投稿原稿「チャップリン」


 今回は会社主催の似顔絵展示会のために、
チャップリンを描いた。
多数の出品者の中で引けをとらない作品を描かねばならぬ。
それなら僕はやはり切り絵だろう。
それも切り絵の白黒が映える、モノクロ映画のスターを描こうと思った。
チャップリンを選んだのには訳がある。
幼い頃から苦労して喜劇王になった彼は、
常に社会の底辺に居る、弱い人達の側に立って映画を作り続けた。
彼の笑いは、その様な人達を、
勇気づけ、励まそうとしていた。
彼のとぼけた演技や表情の奥に、底抜けの優しさを感じるのだ。
チャップリンの映画を観ると、
老いて涙腺の脆くなった僕は、すぐに泣いてしまうのだ。
この絵はチャップリンへの憧れを持って描いたのだ。