2008年7月8日火曜日

2008年8月号「清水の次郎長」


 本名、山本長五郎。
幕末から明治維新にかけて、東海一の大親分として、
浪曲、テレビ、映画などでもおなじみの清水の次郎長は、
その前半生だけ見るならば、喧嘩と博打に明け暮れた人生を送るだけの、
ただの一侠客に過ぎなかった。
しかし次郎長の人生が真に輝いてくるのは、晩年の山岡鉄舟との出会いの後からだ。
鉄舟と言えば、幕府の特使として、西郷隆盛と会見し、
江戸城を無血開城にみちびいた立役者である。
次郎長は鉄舟より17歳年上であるにも関わらず、初めて会った瞬間に
「この人は自分の師だ」と思ってしまう。
晩年は鉄舟の薦めにより、富士の裾野の開墾事業にたずさわり、
74歳で、大往生した。
人は出会いに人となる。
出会いを大切にしよう。

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