2008年4月9日水曜日

2003年9月号「棟方志功の宇宙」


 学生の頃、何処かのデパートで開催された「棟方志功展」を観に行った。
そこにある作品群の圧倒的な存在感に驚き、夢中になり、
すっかり志功の虜になってしまった。
ちょうどその頃、テレビでも志功をモデルにした、
連続ドラマをやっていて、渥美清が主演をやっていたが、
その生き様に魅せられ、益々好きになった。
生前の志功が作品を制作している映像が残っているが、
弱視の志功が、版木にほとんど顔をくっつけるようにしながら、
無我夢中で一気呵成に彫刻刀を扱う様は,
神懸かりと言うにふさわしく、
観る者をして不思議な感動に包み込まずにはおかないものがある。
絵と言うものに画家の命が吹き込まれ、
作者の亡き後も生き続けると言うことも教えられた。

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