2008年5月24日土曜日

2000年11月号「嘔吐」


 たまに深酒などして、翌朝はひどい二日酔いに苦しむ。
頭はがんがん痛むし、胸はむかつき、吐き気がして、生唾がこみ上げてくる。
なんとか薬局まで行って、薬を求めたり悪あがきをするのだが、
薬を飲んだら,かえってそれが刺激になって、いきなり吐いたりすることがある。
苦しくて、涙も出るし、こんな思いをするなら、二度と酒は飲まないと心に誓ったりする。
でも吐くものさえ吐いてしまえば,直に楽になってくるのだ。
実はこの絵は、二日酔いのことを描いたわけではないのだ。
私たちの心も同じで、胸に溜まったわだかまりや不満は、
時に勇気を出して、吐き出してしまった方が、心の健康に良いのだ。
本当の気持ちを言うには、そうとうの勇気を必要とする。
でもそれをしないと、苦しみから自由になれないのだ。

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